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検証検察庁の近現代史 (光文社新書)

, 倉山 満

によって 倉山 満
4.5 5つ星のうち 15 人の読者
ファイルサイズ : 24.97 MB
「精密司法」と呼ばれる日本の検察。事件の起訴を行った場合、ほぼ100%の確率で有罪となる。また、検察庁は、警察が逮捕した犯罪者を不起訴にして無罪放免にできるほどの力を持っている。検察とは、いったいどんな組織なのか。本書では、近代司法制度がスタートした明治時代から、多くの不祥事で揺れる現在までの検察庁の軌跡を概観。99.9%――。この数字は何を意味するのか。注目の憲政史家が問う、「精密司法」の正義と矛盾。
以下は、検証検察庁の近現代史 (光文社新書)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
冒頭、懐かしの田母神氏のお話から始まるのですが、ここに「M島」という人が出てきます。これ、水島のことでしょう?この水島、10年ほど前の月刊正論の中で、戦時中の特攻隊の人たちを、<喜んで国のために死んでいった>みたいなふうに書いていて、自分は某所の待ち合い室で月間正論の初体験だったのですが、思わず本を破りそうになったほどブチ切れたことを憶えています。特攻隊の人たちは、愛する人々や愛する故郷への想いを振り切って特攻したからこそ偉いのであって、<喜んで>死んでいったら、そんなのただの狂人じゃないですか。それ以来、この水島っておっさん、大っ嫌いです。(`・ω・')そしてこの大っ嫌いという感情、クララ先生の一連の著作を読み進めてゆくうちに、間違っていなかったと確信しましたよ。この本でも、それが間違っていなかったということが、しっかりと記されています。・・閑話休題。さてこの本、クララ先生の本の中ではマジメモード全開の本で、先生お得意の銀英伝にたとえるようなお笑いモードがまったく無いのですが、普通に面白く読めました。ただ、レビュータイトルに書いたように、中盤以降は非常に面白いのですが、前半の第4章「占領期」までは、近現代の歴史本みたくて、というか過去の著作との重複ネタも多くて、正直ちょっと退屈でした。ところが、173ページ目の第5章「指揮権発動と”眠る”検察」から、最後の365ページまでは一気に読んでしまうほど面白かったです。中盤以降は、刑事小説のような、或いは池井戸潤の経済小説みたいに面白かったです。・そして、この本の中に登場する出演者たちも、魑魅魍魎ぞろいです。「恐喝代議士、政界のマッチポンプと言われた」田中彰治、「日米安保条約を憲法違反と断じた」、伊達秋雄裁判長、「(死刑執行の書類に)絶対にサインをしない」赤間文三法務大臣・・・などなど。個人的には、一番の悪党は竹下登だと思っていますけど。知れば知るほど嫌いになってしまいますよ。竹下登は、クララ先生の代わりに銀英伝にたとえるなら、ヨブ・トリューニヒトでしょうか。トリューニヒトを斃した、ロイエンタールのような英傑がいなかったことが残念でなりません。('・ω・`)また、村木厚子女史を嵌めた、大阪地検特捜部の前田恒彦主任検事などは、これはもうアンドリュー・フォーク准将しか思い浮かびませんよ。さらに、光市母子殺害事件で「『100回負けても、101回目をやる』絶望する遺族を励ました山口地検の吉池浩嗣三席検事」、この人などは、アレクサンドル・ビュコック元帥ですね。こういう人は敬仰してしまいます。・・このように、中盤以降はさまざまな英雄豪傑がたくさん出てきて、良くも悪くも活躍するので、物凄くスリリングな展開になっています。<がんばれ検察!>と、応援したくなってしまいました。絶対に面白いので、死んでもオススメの一冊です。このレビューが参考になれば幸いです。(`・ω・')

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